『後妻業』
映画『後妻業の女』のテレビCMの印象が残っているうちに、たまたま駅の本屋で見かけて、つい手に取った。金目当てのあざとい二人も、大竹しのぶと豊川悦司のイメージで、関西弁のテンポで読むと、楽しくあっという間に読んでしまった。
結局誰にも何にも残らないラストが、大阪ノワールを描き続けている作者の厳しさを表しているのだろうか。
原作の最後で重要な役になる小夜子の弟が、映画の登場人物にいないから、きっとラストは違ってくるんだろう。(不動産王も鶴瓶が演じていて、私のイメージにはない)
金と欲に満ちていてあこぎな言動でも、大竹しのぶがするなら許せてしまう。
そして一人でいいから私にも、お金持ちの彼がほしいものだと。